FC2ブログ

冬の野鳥調査が始まりました

チョウゲンボウ

1月15日、冬の野鳥調査が始まりました。

漆の里は環境省が100年にわたって、環境調査を継続しデータを残していこうとするモニ1000(モニタリングサイト1000)で、コアサイト(最重要地点)に指定されており、我々里山ミュージアムが植物、野鳥、哺乳類、ホタル、カエルなどについて調査を実施しています。

野鳥調査は冬(越冬期)と夏(繁殖期)、それぞれ6回ずつの調査を行います。これまで、42種の野鳥を確認しその数は、調査が進むにつれて増え続けています。今回の調査でも、初日にさっそく「キクイタダキ」が初確認されました。

13年越冬期調査

冒頭の写真は、冬毎年渡ってくる「チョウゲンボウ」。冬枯れの田んぼの上を滑空したり、農道の上の電線で周囲ににらみを利かす姿がすっかりお馴染となっています。
昨年12月初めに撮影したもので、止まっているのはセンダンの木の上に作られた鳥の巣。この巣は昨年11月初めに作られているのを確認していたのですが、チョウゲンボウが作ったものなのか、別の鳥が作った巣にこの日たまたま止まっていたのかは分かっていません。この巣の形から、チョウゲンボウのものかどうか、どなたか分かりませんか?

初日の調査で確認された野鳥は次の29種。(調査では数や視認、さえずり、地鳴きの別なども記録していきますが、ここでは名前だけを紹介します)
シロハラ、キジバト、カケス、ツグミ、メジロ、ヒヨドリ、アオバト、アオジ、コゲラ、ウグイス、エナガ、ホオジロ、カワラヒワ、ジョウビタキ、キセキレイ、ハクセキレイ、ニューナイスズメ、チョウゲンボウ、イソシギ、ツグミ、シジュウカラ、ヤマガラ、キクイタダキ、リュウキュウサンショウクイ、コジュケイ、ノスリ、カワセミ、ハシブトガラス、スズメ

この日、調査に同行した里ミュゼの長老F氏によると、昔はセキレイのことを「イシッタタッノタロベエ」(石叩きの太郎べえ)と呼んでいたそうです。そういえば、尾を上下に振る姿が石を叩いているように見えます。また、今では(ちょっと来い、ちょっと来い)と聞きなすことが多いコジュケイの鳴き声を「ちっと食え、ちっと食え」(ちょっと食べろ)と聞いていたとのことで、これは米が充分になく配給制だった時代を反映していたのではないかとのこと。こんな話を聞けるのも調査の楽しみの一つです。(空)


1月15日。二十四節気七十二候の暦では「雉始?(きじ はじめて なく)」。 オスのキジがメス恋しと鳴き始めるころ、らしい。 
 
 子規は、雉の句をたくさん詠んだ。「雉の子を つかんで帰る 童哉」。ほほえましい。子規の時代は、どこそこにこんな腕白坊主がいたんだろう。得意げに、田舎道をずんずんずんずん。雉の子を振り回しながら歩く子ら。足元にはオオイヌノフグリが揺れてたかも。(風)



次回の調査は1月25日、朝7時半から行います。
参加される方は「うるし商店前」にお集まりください。








スポンサーサイト



星空自慢~庭から見える冬の星座

ほしぞら1

夕食後、放してあった愛犬のノラの様子が気になって庭に出た。ふとっ、見上げると満天に星がまたたいている。
そうだ今日は新月だったんだ。月明かりがないせいか、星一つ一つが一回り大きくなったように見える。

2001年この漆に引っ越してきて、まず驚いたのが夜の暗さと星空の美しさだった。明かりがないと本当に何も見えない、自分の指先さえ見えないってことを知った。そして、その暗闇でこそ際立つ星の輝き。
引っ越してきた年だったか、翌年だったか、庭の井戸の蓋の上に親子三人、毛布にくるまって「ふたご座流星群」を見上げたことがあった。
深夜1時ぐらいだったと思う。すうっと、1個の流れ星が空を横切った。10秒おきぐらいに2個、3個と続いた流れ星はやがて数えきれなくなった。時折、バチバチと火花を散らし、音を立てて星が走る。そんな馬鹿なと、思われるだろうが、私が覚えている限り、この漆では確かに大きな音を立てて流れる星があったのだ。

それ以来、折に触れて星空を見上げてきた。冬のオリオン座、ふたご座、春のしし座、おとめ座、かに座、夏のはくちょう座、さそり座、秋のカシオペア座、ペガサス座など夜空を数々の物語で彩る星座たち。今の時期なら冷たく厳然と輝くシリウス、温かみのあるオレンジ色でほっとさせるペテルギウス、そして小犬座の一等星プロキオンがつくる冬の大三角もお馴染だ。

町暮らしでは決して見ることのできない、見ることのなかっただろう星空がここにはある。晴れた夜、庭に出て見上げた星空の美しさに、思わず声がもれる。子供の時以来の天の川に再会したのもこの庭だった。この星空も農の空間が作った豊かさの一つだろうと思う。

しばし、星空を見上げていたらすっかり体が冷えてきた。そういえば、ノラはどこに行ったんだろう。さっき裏山で声がしていた。また、アナグマでも追いかけているのだろうか。(空)

オリオン1

1月12日午後8時半ごろ、東の高い空にレンズを向けてみた。オリオン座の上空にひときわ明るく木星が輝いている。その上の小さな点の集まりは、プレアデス星団いわゆる「すばる」だ。下に分かりやすく線を引いた写真も掲載した。ご参考まで。

オリオン座2

冬、星で思いつく1句。

「マフラーに星の匂いをつけて来し」(小川軽舟)

作者本人の解釈は次の通り。「凍星のきらめく空の下を、恋人がはるばる逢いに来た。思わず抱き寄せるとマフラーに冷え切った夜気が香る。ああ、これは星の匂いだ。――できればこのくらいの想像はふくらませていただきたい」

ロマンチックだが、ネオンこうこう光る街中ではとても、星の匂いはつかないし、その香りを感じることだってできないよね。(風)








燃え盛る炎に一年の平穏を祈って-----,鬼火焚き

1月7日、漆の集落で「鬼火焚き」が行われた。
この鬼火焚きで火をつける櫓は、年末23日に地区の公民館役員や漆小学校の児童と保護者、先生たち約40人ほどで、中心の孟宗竹や周りを固める杉の丸太などを集めてきて建てたもの。

鬼火4


行事のいわれなどを聞いた後、午後6時、6年生の児童二人が竹のたいまつで火をつける。火はまたたく間に燃え盛り、火の粉を吹き上げて怖いほど。

鬼火3

火が衰えてくると、長い苦竹の先に刺した餅を焼いて食べる。この餅を食べると一年間、元気に暮らせると言われている。でも、子供たちには焼きマシュマロの方が人気だ。

鬼火1

鬼火2

「鬼火焚き」は正月7日に行われる伝統行事で、南九州を中心に九州各地で行われている。一般には竹で組んだ櫓を焼き、竹が爆ぜるときに出す大きな音で鬼(悪霊や厄など)を退散させようとするものと言われているが、鹿児島の民俗学者、下野敏見氏に家々の門口にたてる門松と同じく、これは集落の正月を一緒に過ごす歳神の依代(よりしろ)ではないかー、という意味の文章がある。年末集落の真ん中に立て、年を越し松が開ける時、集落の正月を共に過ごした歳神は煙と共に空に帰って行く。納得できる解釈だと思う。

九州農文協のシンポジウムに参加しました

正月5日、福岡市で行われた九州農文協のシンポジウムに参加してきた。九州農文協(九州農村文化協会)は九州各大学の農学者、行政、農家らが1974年に設立した組織で、61年の農業基本法以降の農業近代化路線を見直し、新しい視点に立った農業観、新しい農学を打ちたてることを目指している。
最近は生産の効率化、市場原理に偏った農業・農村論を廃し、人の暮らしや循環型の社会の実現といった視点で農業を見ていく「生活農業論」を提唱、年3回ほどのセミナー、シンポジウムを開催しながら活動を続けている。里ミュゼの門田が事務局。

西日本新聞会館で行われた今回のシンポジウムのテーマは「若手研究者の挑戦」。次の4人の研究者がそれぞれ報告した。

1.西和盛 (佐賀大学特任助教) 「茶に関する経験がリーフ茶の消費購買の行動に与える影響」
2.細野賢治(広島大学・准教授)「青果物卸売市場を取り巻く環境変化と対応」
3.山浦陽一(大分大学・准教授)「農山村の買い物問題と対応策」
4.松本貴文(尚絅大学・助教)「T型集落点検から見た農村問題」

西さんは消費者へのアンケート調査から産地を観光などで訪れる、茶の入れ方を知っているなどの経験がある人ほどリーフ茶(急須で入れる茶)を買う傾向が強い。茶葉の消費を増やすにはそれらの経験の機会を増やすことが重要(当たり前か?)。

細野さんは日本人の食生活や世帯の状況など60年代以降の変遷を俯瞰して、「中食」やレトルト食品の伸びなど食の外部化、簡便化が進行してきた現状と、野菜・青果物の自給率の低下、農業の担い手の高齢化、後継者不足などに見られる生産環境と流通の変化、これらのことを背景に変革を余儀なくされている卸売市場の今と、これからを論じた。

山浦さんは少子高齢化が進み、どんどん人がいなくなっている中山間地にあって、生命維持、生きがい、娯楽、安否確認などで大きな意味を持つ地域の寄り合い所としての商店もまた無くなりつつあり、いわゆる“買物難民”を生み出していることを指摘。この“難民”の解消に住民が出資して、自ら運営する地域売店の取組みが各地で進みつつあり、大分大学では学生たちが住民と一緒に売店を運営する実験も行っていることを報告した。

松本さんはまず、行政やメディアで安易に利用されている「限界集落論」批判を展開して、同論が生み出した「人口減少=農村の衰退」「農村は困っているので(行政や都市住民が)助けてください」式の理論は農村の持続性を高めることにつながらない、有効性を持たないことを指摘。同論の限界を超える理論として徳野貞夫氏(熊本大学)の「T型集落点検」を紹介した。この集落点検は研究者の助言のもと行うワークショップの中で、住民自らが集落が持つ生活資源に気付き、具体的な行動計画につなげて行こうとするもので、熊本県の山都町で実際に行った点検に基づき、その有効性を論じた。

シンポ1/5

以上、4人の報告の概略である。
これだけの充実した内容に比して、参加人数は約20人とすこし寂しかったが、年明け早々から、若手研究者の〝熱〟に触れる刺激的な一日となった。

まだまだ発展途上のものもあったが、細野さんには日本人の食と暮らしについて分かりやすく整理して頂いた。

山浦さんの「ムラと農地の問題はしょせん人の問題、人の暮らしをどうするかという視点のない政策がうまく機能するはずがない」という言葉には深くうなずけた。

松本さんの限界集落論批判はこれまで聞いた同種の言説の中で、もっとも過激なもので、爽快ですらあった。また、徳野氏本人から聞くよりずっと分かりやすく「T型集落点検」を解説いただいた。この「T型集落点検」については、山下祐介さん(首都大学)もその著書「限界集落の真実」で、「村を家族の集合体としてとらえる点に大きな特徴がある」「集落から外に出た子供たち(他出子)も、家族の、村の一員であることを、村に暮らす人たちに確かめさせ、そこから村の将来を考えさせる」手法だと紹介し、限界集落問題解消の切り札だとしている。ぜひ、ご一読を。(空)

2013年春の活動予定

七草

新しい年が始まりました。皆様はいかがお過ごしですか。
私は年末、数年ぶりに庭の垣根の選定、片付けをしたのを皮切りに、28日の餅つき、翌29日からのおせちづくり、年を越しての初もうでと、イベントが続き少々ばてぎみです。

さて、この春の活動予定をお知らせします。

草花調査(モニ1000)  1月13日(日)、2月10日(日) 午前9時 うるし商店前集合
野鳥調査(モニ1000)  1月15(火)、25日(金) 2月5日(火)午前7時 うるし商店前集合
七草がゆを食べる会   2月17日(日)午前9時うるし商店前集合
野草を食べる会     3月中旬
野草の花見会      4月中旬

詳しくはNPO法人うるし里山ミュージアムまでお問い合わせください。
今日の日付入りカレンダー

12 | 2013/01 | 02
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

sakunin

Author:sakunin
里ミュゼのミュゼはミュージアムの仏語。季節の移ろいの中で様々な表情を、鮮やかに見せてくれるこの「博物館」の風景、生きものたち、人々の暮らしを伝えたいと思います。

NPO法人うるし里山ミュージアム
鹿児島県姶良市蒲生町漆780
tel/fax 0995-54-3902
satomusee@gmail.com

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2カウンター
ご連絡はこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR